1~2ヶ月間のプロジェクトが年間130~150本。一人が複数プロジェクトに参加するため、マルチタスク状態。属人的なプロジェクトマネジメントのため管理が煩雑。CCPMの利用をはじめて、QCD(品質・コスト・納期)も向上し、パラレル稼動でもプロジェクトが次々と成功しはじめた。

■事業内容

株式会社エクネイクスラボラトリー様

2006年に設立した株式会社エクネイクス ラボラトリー(以下、ELB)は、今までの市場調査会社(リサーチファーム)やコンサルティングファームと異なり、データ分析支援・コンサルティングサービスなど意思決定支援サービスを提供するベンチャー企業だ。2009年は不況の影響で、各企業ともマーケティング費用を削減し、リサーチ業界・コンサルティング業界ともに苦しい状況だった。そんな中でも、ELBは多くの仕事を受注し、年間130-150本のプロジェクトが、常時動いていた。

■プロジェクトマネジメントの難しさ

ELBは、社員数22名。1プロジェクトの期間が3週間~2ヶ月程度、3~4名のメンバーが必要となる。年間150本のプロジェクトをまわすために、1人のメンバーがいくつものプロジェクトに参加していた。設立当初は、決まったプロジェクトマネジメント手法もなく、各マネジャーがエクセルで作成したツールに、メンバーが状況を記入していた。このため、メンバーは混乱し、進捗管理作業が煩雑となっていた。現状がわかりづらいので、新しい管理手法を導入すると、さらに入力内容が増え、メンバーの労力がかかってしまう。まさに管理のための管理という悪循環に陥ってしまい、アラームが見過ごされ、プロジェクトが遅延してしまうケースが出始めていた。

■新しい管理手法を求めて

事例紹介 株式会社エクネイクスラボラトリー様
事業推進本部 マネージャー 酒井氏

ELBの経営陣は、このままだと品質・コスト・納期のすべてが悪化してしまうのではないかと危惧し、事業推進本部 酒井氏がその打開策を練ることとなった。
酒井氏は、プロジェクトマネジメントに関する様々な書籍を読み、対策を模索していた。その際、次の3つの点に注意していた。

「1、どのようなプロジェクト管理がELBにあっていて、継続して使えるのか? 2、今の管理方法から大きく変わらず、皆が分かりやすい管理方法はないのか? 3、プロジェクトの進捗を視覚化し、日々の変更をダイナミックに反映できるものはないか?」

なかなか一致する手法が見つからないと困っていた時、新聞広告に載っていた『実践プロジェクトマネジメント』が気になり、書籍を読んでみた。
CCPMの第一印象は、「プロジェクト×メンバー×業務内容×工数×時系列(日、週、月、年)のそれぞれの状況を把握できそう。日々の進捗がダイナミックに工程に反映されそう。普段皆が口にしていること、やっていることが、ツールを使って表現することができそう。これなら、視覚化(表現)されるから、楽しく安心できるのではないだろうか。」というものだった。

■スムーズにCCPMを導入するために

酒井氏は、CCPMという手法が気に入ったが、メンバーにバッファという考え方、特にクリティカルチェーンの50%がバッファになる部分は理解してもらえないのではないかという心配があった。
そこで、導入を三段階に分けて、スタートした。
第一段階、現場にCCPMの説明をする前に、酒井氏自ら実際のプロジェクトのキックオフミーティングに参加してCCPM工程表を作成した。進捗会議にも参加し、「あと何日」というCCPMの運用をすすめた。プロジェクトが終了してからはじめて、リーダーにCCPMの結果を見せ、現場の感覚とあっているかを確認した。こうすることで、新しい手法に対する不安感を払拭することができた。
第二段階、全てのプロジェクトキックオフ前にCCPM工程表について、リーダーと事前確認ミーティングを実施した。キックオフミーティングにも酒井氏は全て参加し、メンバー全員にCCPMの意味合い・メリットを伝え、CCPMに対し同意をとることができた。
第三段階、ELBオリジナルの運用手順書と工程テンプレートを作成した。CCPMを運用している中で、現場の感覚とあわず、戸惑うこともあった。そういう場合は、進捗確認の後リーダーと一緒に「原因と対策」を考えて共有し、そのノウハウを運用手順書に残していった。

■CCPMの効果と今後の展望

CCPMという管理手法とソフトウェアを導入したことで、属人的でなく全社統一の管理ができるようになった。
マネジメントとしては、現場の様子がよくわかり、無理な残業がなくなり、アラートにもすぐに対応できるようになった。現場としても、入力の手間が減り、本来の仕事に集中できるようになり、自然と品質も高まっていった。もちろん、短納期化にも成功し、パラレル稼動を順調に流すことができるようになった。嬉しいことに、プロジェクトバッファをチーム全員で守ろうという意識が高まり、チームの信頼関係も今まで以上に厚くなってきた。
そして、顧客から会社への信頼も高まった。今後は、ELB独自のプロジェクトマネジメントを進化させることで、人を成長させ、組織を成長させていける。そして、さらに顧客満足度を高めていける。そういう実感を得ているそうだ。

■プロジェクト管理 事例 PDFファイルのダウンロード

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Company Information  株式会社エクネイクスラボラトリー

主な事業内容は、企業の戦略的データ基盤構築・マーケティングを中心とした業務コンサルティング・科学的技法に基づくマーケティングリサーチ・学術会における科学理論の産業界流通支援。

●所在地:東京都中央区銀座7-11-3 矢島ビル5F ●設立:2006年 5月 
●資本金:3000万円 ●従業員:22名 ●U R L:http://ecneics.jp/

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